ばね指
<原因>
ばね指は屈筋腱の腱鞘炎です。一番の原因は過度の使用による機械的刺激です。その他、糖尿病などの内科的な原因の浮腫、頚椎症による神経障害による浮腫などの原因が多いようです。罹患指は拇指が75%で一番多く、中指、環指、小指の順で多い。
<保存的治療>
まず局所の安静が一番です。保存的治療として、当院では温熱療法やレーザー治療などを試みてはいますが、治癒には数ヶ月かかるのが実情です。治癒を早める保存的治療として、腱鞘内のステロイド注射療法があります。しかし、これらの保存的治療で無効のときは手術療法を選択することになります。
<手術療法>
局所麻酔で直視下で靭帯性腱鞘を展開し、靱帯性腱鞘の入口部を切離する。再発防止のため腱鞘の一部を切除することが多い。
術後はばね指現象が消失しているはずです。術後は毎日、来院して創部の消毒を行い、順調なら2週間以内に抜糸できます。しかし、1〜2ヶ月は局所の瘢痕による硬結もみられることもあります。