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■ 准看護師通信教育制、04年度に3校開校----厚労省

厚生労働省の岩尾總一郎医政局長は15日の参院予算委員会(片山虎之助委員長)で、4月から始まる准看護師が看護師になるための2年間の通信教育制を開校する養成所数について、2004年度は3校、05年度に9校が開校希望していることを明らかにした。仮に9校の開校が認められた場合、05年度の1学年定員は「ほぼ3000人に達する」と見通した。通信制は10年以上の就業経験を持つ准看護師が対象になるが、岩尾医政局長は約30万人が対象になることも紹介した。自民党の清水嘉与子氏の質問に答えた。

04年度に通信制の開校を予定しているのは大分、福岡、山口で各県1校。3校の募集定員は計650人だが、岩尾医政局長によると、これまでに約1000人近い応募があったという。

2年間の通信制は、自宅で学習できるよう印刷教材や放送等による授業を行ったうえで、電子媒体や郵便などを利用して添削・指導を受ける。ただ、病院の見学実習や面接授業の学習を行うことも求めている。このため清水氏は、遠隔地の学生に対する支援や援助の必要性を指摘し、政府の見解を求めた。これに対し岩尾医政局長は、「面接授業を行う(養成所以外の)サテライト施設の確保、学生の利便性を考慮した実習施設の確保など、県外になれば関係自治体、団体に協力を求めるなどの必要な努力があると認識している」とし、「通信制の制度を多くの人が利用できるように、様々な便宜を図れるよう考えたい」と述べた。

一方、02年度から可能になった高等学校衛生看護科3年間に専攻科2年間を上乗せして看護師の受験資格が得られる養成コースをめぐり、清水氏は、このコースでは大学への編入が認められておらず、「不合理ではないか」と批判した。これに稲葉大和副文部科学相は、「できるだけ早く高等学校専攻科を卒業された人に対し、大学に編入できるようなことを検討したい」とし、卒業生が輩出される07年3月に向けて検討する意向を示した。

3月16日 メディファクス 4402号



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